2008年4月22日
夜が塵になって、あそこの道ばたに降り積もっているというのは本当か。
そうしたらきみ、毎晩夜をけっ飛ばして歩いていることになるね、きみ。
蝕の季節に眠りを妨げられる話。
1999年のあれは春でしたか。いまはむかしのことですが、あいまいな終末感がゆらゆら漂っていた前世紀です。都内で寺山修司の映像詩展なる催しがありました。
奇天烈でエロチックな映像の数々にたまげたのを覚えています。タイトルは忘れてしまったけれど、いろんなところに出現するドアの記憶。白塗りの天井桟敷に暗黒舞踏と土方巽。いやこれは何か別の記憶が混じっているかもしれないけれども、一緒に観に行った人にろくな感想が言えなかったのは確かです。
先週末。
近ごろ通り過ぎやすい新宿にて、余った時間を紀伊國屋で潰していると、寺山修司の歌集が平積みされているではないですか。はて、新しい歌集? え、未発表もの? 図書館のレトロスペックに浸っていると、こういう危険に陥ります。どの本も装丁きらびやかでしたがーこの歌集はちょっと眩しすぎ。
『月蝕書簡』
捲ると、たちまち現れました。いろんなところに出現するドアの記憶。
こりゃあ手元に置いておかねばと思いましたが、それでもその日は見送って、本日は迷わず購入しました。
本日は購入すべき。
読みました。
つなぎ目のないシュールな展開を一首に込める言葉の力。
奔放なイメージの跋扈にはそらおそろしいものがありますよ。
残念ながらポケットには入りませんが、一応試してみましょうか。
そうして、さらに積もる話。

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